第16章 二次障害としてのいじめーいじめ重大事態に含まれる、気になるケース
・文部科学省(2017)「いじめの防止等の為の基本的な方針」重大事態の意味について
*児童生徒が自殺を企図した場合
*身体に重大な傷害を負った場合
*金品等に重大な被害を被った場合
*精神性の疾患を発症した場合
*不登校の期間が年間30日の場合
*児童生徒の保護者から、いじめにより重大な被害が生じたという申し立てがあった時は、その時点で学校が
「いじめの結果ではない」あるいは「重大事態とは言えない」と考えたとしても、重大事態が発生したものとして
報告、調査等にあたる
・二次障害とは、身体的な傷害など、生まれつきの特性への対応が不十分であるために生じる二次的な問題を言う。
たとえば、ADHDの症状として衝動性が高いということがある。その結果、𠮟られることが多くなる場合がある。
そうすると彼らの自己肯定感が下がり、さらに暴力行為など、二次的な問題が引き起こされることがある。
終章 教育に科学を
・心の底からいじめを「必要悪」だと考えている人がいる。例えば、「人には強いものと弱い者がいる」
「弱肉強食の世の中を生き抜くには、いじめなどに負けてはならない」「いじめは子どもたちが乗り越えなければ
ならないハードルだ」といった、いじめを肯定する考えである。
特に今、40代から50代といった世代に多いかもしれない。彼らが子どもだった頃、学校の教師が子どもを平手打ち
にするのは当たり前、先輩が後輩をしごくのは当たり前だったからだ。
こうした人たちに対し、明確にしておかなければならないことがある。私たちの社会は進歩するとういうことだ。
進歩するに従って、以前は許されていたことが許されなくなる。価値観ががらりと変わることさえある。~中略~
これは社会、いや、教育の進歩だと捉えるべきだろう。~中略~
・これまでよりも1人ひとりの違いを認め、互いを尊重する社会を作る。そういう社会の構成員になる子どもたちは
子ども時代からいじめについて学び、いじめをなくすための行動をとるように努力する。
それが彼ら自身を守り、社会の発展を促すからだ。
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by ckdmhrbb
| 2025-08-24 06:55
| 最近読んだ本より
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