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ヒトは「いじめ」をやめられない 中野信子より その2



2.セロトニン
 オーバーサンクションが起きる時には、まず逸脱者の特定が必要になりますから
 その前段階として、逸脱者を見つける―検知するプロセスが必要になります。
 集団の構成員として、他のメンバーを眺めながら、
 「この人は将来的にズルをするかもしれない」
 「もしかすると、この人は集団からはみ出しているのではないか」といった
 逸脱者を見つけ出そうとする、検知する脳のプロセスを「裏切者検出モジュール」と呼んでいます。
 
 この裏切者検出モジュールの強弱は人によって違いがあり、日本人の場合、
 他の国の人よりも強い傾向にあることが分かっています。
 従って、日本人は逸脱者や逸脱候補者を見つけがちな国民性があり、
 その点でサンクションが発生しやすいと言えます。
 国によって、こうした傾向の違いが生じるのは「セロトニン」という
 脳内物質が関わっていると考えられます。

 セロトニンは「安心ホルモン」とも呼ばれ、セロトニンが多く分泌されていると
 リラックスしたり、満ち足りた気持ちになり、セロトニンが少ないと、
 不安を感じやすくなると言われています。

 世界29か国の遺伝子調査から。日本人は先々のリスクを予想し、
 そのリスクを回避しようとする「慎重な人・心配性な人」、
 さらに他人の意見や集団の空気に合わせて行動しようとする「空気を読む人」が
 多くなる傾向があると考えることができます。


by ckdmhrbb | 2021-01-10 09:37 | 最近読んだ本より | Comments(0)
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1997年発足・子どものいじめを防止し命と安全を守る出前授業を実施しています。毎回のアンケート結果を公表します。


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