元ボランティアや現ボランティアより その1
皆さんにメッセージを寄せていただきました。
本に掲載する予定でしたが、その後予定変更して
本には子どものアンケートのみを掲載することにしましたので
メッセージはここに掲載することにしました)
NPO法人20周年おめでとうざいます。
私は、初期の数年間、学生ボランティアとして子どもひろばに
参画させていただきました。
今思い返すと、私自身まだまだひどく未熟であったものの児童福祉を
学んでいた学生で情熱や思いだけは人一倍熱く、会の中では生意気に
意見することもあったかと恥ずかしい限りですが、そんな私にも、
代表はじめスタッフの方々は対等に扱ってくれ、尊重されていて、
子どもひろばの理念でもある「共に学び合う」をまさに体現していたと
回想しています。
CAPプログラムではロールプレイヤーとして学校等に訪問しました。
CAPプログラムでは3つのけんり「安心・自信・自由」について伝え、
ロールプレイを通して具体的にイメージしますが、「これは護身術の話ではない」
ということが子ども達にしっかりと伝わっていることに、いつも感動していました。
ほかのプログラムには参加していませんが、いつも送っていただくおたよりに
掲載されるアンケートを読むたびに、アプローチは違っても、CAPプログラムと同様に、
根本にある伝えたいものはいつもきちんと子ども達に届いている、と感じています。
人権教育、道徳は学校でももちろん進められていますが、親や先生ではない立場の
大人や少し年上のお兄さんお姉さんが学校などに来て「みんなにけんりがあるんだよ」と
話していくという経験は、とても意義深く、尊いものです。
もしも身の回りに信頼できる人が見つからないとしても、どこかに信頼できる人は
いるかも、と信じられることは、自信につながるのではないでしょうか。
また、これらのプログラムは意識の高い人だけが受けるのではなく、
いつもの生活単位で受けられることも、とても意義深いと感じています。
元気に見えても、普通にしていても、苦しさを抱えている人は想像以上にいます。
誰にでもけんりがあることを知ることは生きる力になると思います。
なお、こうしたプログラムは1度受ければいいというものではなく、避難訓練と
同様に、繰り返し繰り返し受けることで、自然と身に染みていったらいいと思っています。
20年の時が経ち、私は仕事で児童家庭福祉や学校行政にも携わってまいりましたが、
根本にある思いは子どもひろばとともにあります。
「みんなにけんりがあるんだよ」という気持ちで今も人と関わり続けていますが、
人の成長や成熟とともに、諦めや挫折を経験し、心にしみ難くなっていきます。
幼いころからけんりについて触れ、自分のものにしていくことができたら、
未来は少しずつ変わっていくのかなとぼんやりと感じています。
子どもひろばのますますのご発展を、かげながら、ずっと応援しています。
rieko (1997年入会)