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いじめを生む教室 荻上チキ その3

いじめ対策で「傍観者」だった人たちが役割転換をしていく際に

選択肢は「仲裁者」と「通報者」しかないのでしょうか。

そうではありません。別の重要な役割として

「シェルター」と「スイッチャー」の2つを挙げておきましょう。

シェルターというのは、避難・逃げ場という意味の言葉です。

いじめの被害にあっている児童に対し

「自分はいじめに関わらない、あなたの友人である」といったことを

相手に伝える人のことです。


いじめ問題は解決できないけど、いじめによって受けたストレスを解消する、

あるいはいじめを行う人ばかりではないと体感してもらう。

文字通り、その子の避難先になる児童のことです。


シェルター機能を果たすことによって、当事者の自尊感情や

居場所の喪失感を緩和することができるわけです。

また、シェルターの人に通報者になってもらう、一緒に

記録を取ってもらうことで「証人」になってもらうということもできます


もう1つのスイッチャーというのはコミュニケーションの流れを

転換(スイッチング)する人のことです。


大人の社会だと、ストレスが起こりそうな場面において、

その場の空気を壊さずにそれとなく話題をそらす人が出てきます。


例えば、職場でハラスメント行為が行われそうになった時や

親戚の集まりで、嫌な話題になりそうなとき「まあまあまあ」と

話をそらしたり、あるいは「そうは言ってもあの人にもいいところが

あってね」とフォローしたりすることで、空気が悪くなるのを防ぐ

といった行為は日常的に行われているでしょう。


そうしたスイッチャーは子どもの世界にも有用で、誰かの悪口で

盛り上がりそうになった時に別の話題に転換したり

悪口の対象になっている子のいいところをあえて言ったりすることによって

「いじめられキャラ」が固定される前に方向転換をする役割も

教室空間には存在します。


スイッチャーは非常に高い社会的スキルが

求められる役割なので、「スイッチャーになりましょう」と言って

できるものではありませんが、実際にいじめが未然に抑止される

ケースにおいては、スイッチャーが上手に機能していると考えられます



by ckdmhrbb | 2020-06-29 12:12 | 最近読んだ本より | Comments(0)
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1997年発足・子どものいじめを防止し命と安全を守る出前授業を実施しています。毎回のアンケート結果を公表します。


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