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いじめを生む教室 荻上チキ その2

ストレッサー説

では、いじめが多い教室とはどんな教室なのでしょうか
いじめの議論の中で主要な理論の1つに「ストレッサー説」というものがあります

これは児童・生徒が感じたストレスを発散する際
学校空間ではその発散の仕方が限られてしまっているがゆえに
非行や不登校、いじめといった逸脱行為が発生するのだという説です

これについては、第3章で見た大津市のストレスといじめの調査からも
追認されます
(ちなみに、国立教育政策研究所の調査では、特に「競争的価値観」
「友人ストレッサー」「不機嫌怒りストレス」といじめの加害に
強い相関があることが指摘されています)

学校の教室というのは、他人に時間を管理されている環境なので
自分好みのストレス発散がなかなかできません
一方でいじめというのは「それなりにおもしろいゲームなので
そういう形でストレスが発露してしまうのです

しかしいじめは、「なによりもおもしろいゲーム」ではありません
もしもいじめが絶対的におもしろいものであるならば
どれだけ対策をしようともなくすのは不可能と言えるでしょう

しかし、いじめという形でストレスを発散していた人が、別の発散方法を
手に入れると、いじめをしなくてもすむようになることがわかっています

問題は、学校では「クラスから離脱する」ことも「ゲームやスマホなどを持ち込み
ストレス発散する」ことも禁じられていることです

日本軍人の手記などを読むと、戦時下においては大人同士でもいじめが
頻発していたことが分かります。
固定化された組織の中で、ストレスの発散手段が非常に限られており
いじめという形で発散するしかなかったという点で
教室ストレスと似た側面があります

いじめが起こりにくい環境にするためには、そうしたストレス要因を
取り除くと同時に、より多くの児童が持つそれぞれの特性に対して
寛容で、自由度の高い教室を作っていくことが重要なのです



by ckdmhrbb | 2020-06-25 16:51 | 最近読んだ本より | Comments(0)
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1997年発足・子どものいじめを防止し命と安全を守る出前授業を実施しています。毎回のアンケート結果を公表します。


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