赤ずきんとオオカミのトラウマ・ケア (白川美也子)2
・ある体験がトラウマになったということは、そのときのあなたは
「ひとりぼっち」だったということです。
もしその場に、他の大人がいたり、きょうだいがいたとしても、
その間「ひとりぼっち」だと感じていたからこそ、トラウマになるのです。
この「ひとりぼっち」という感覚がトラウマ記憶として「今、ここ」に
影響を及ぼしているとしたら、自分や世界のとらえ方を大きく左右します。
根拠もなく「誰も助けてくれない」「誰も頼りにできない」「人はみんな
裏切るものだ」といった感覚になってしまうのです。
あなたは困ったときに、誰かに「助けて」と言えていますか?どうせ無駄だと
あきらめていませんか?
つらいことがあっても身近な人に話すことができずに、あまり関係のない
通りすがりの人に話していたり、あなたの不安を利用するような相手に
話していませんか?
安全・安心な人と「つながれる」ようになること、安全・安心な人に
「助けて」と言えるようになることが大事です。